M031 ハイ ディドル ディドル

M31 HIGH Diddle Diddle


ハイ、ディドル ディドル
猫と小提琴(ヴァイオリン)
仔牛が月を飛び越えた
大喜びで仔犬が笑う
お皿はスプーンを追い回す


HIGH Diddle, Diddle,
A Cat and a Fiddle;
The Cow jump'd over the Moon:
The little Dog laugh'd
For to see the Sport,
And the Dish ran after the Spoon,
TOMMY THUMS’s SONG BOOK, FOR ALL LITTE MASTERS AND MISSES

マザーグースの本になら必ず載っている。
そういっても過言ではありません。

英米人に「猫が持っている楽器は?」と聞くと十中八九「フィドル」と帰ってくるそうです。

たとえ、このライムを知らない。
という人でも、バイオリンを弾いている猫の絵を見たことがある人は多いはず。

このライムも、いくつかのバージョンが存在するんですがこれは初期の「トミーサムの唄の本」バージョン。

出だしがHEYではなくHIGH。
最後がDish ran with the Spoonではなくran afterになっています。

いずれにしても意味不明でシュールですよね。

さらに余談。
For to see the Sportですが、Sportには運動のほかに、冗談とか娯楽という意味があるらしい。
牛が月を飛び越えるのは、スポーツというより冗談のほうがあっている。

だから仔犬はそれをみて笑ったんだろう・・と思います。

ところが、トミーサム版よりさらに古い「マザーグースのメロディ」版では
 
「こんなことで笑う犬はきっと小物に違いない。
 偉大なる犬であるならば、かようなくだらない事で笑ってしまうことを恥じるだろう」

と、これまたシュールに解説してくれています。


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